両さんの時代「こち亀」で読むエンタメ史
欧米では観賞用だったプラモデルを、動くモデルにした日本、
モーター駆動の戦車は、やがてラジコン操縦戦車に進化した
戦車のプラモデルは昭和30年代に国産の最初のものが発売されて、それからモーターライズ(モーター駆動) で動く戦車が出てきました。でもそれだと、ただまっすぐに走るだけで、操縦できる戦車の登場はその後なんですけど、僕(秋本治) が持っていたのはラジコンではなく、有線コントロールです。
コードが短いと戦車の後を付いて歩かなきゃいけないから、まるで犬の散歩だなあと(笑) それならブルドッグの犬のブリキオモチャで、ガチャガチャ歩かせたりゴム製の頭の口をパクパク開けられるものが有線コントロールであったんです。僕はそっちのほうに感動して、親にねだって買ってもらったことがあるんですけど。
だからラジコン戦車にはずっと憧れていて、ところがその立派なヤツを小学校に持って来た子がいたんですよ。でもって放課後にクラスの椅子や机を後ろにどかして、操縦の実演をするんですね。すると本物の戦車が動いているみたいで、見ていて本当に「カッコいいなぁ」と思いました。
その子は「地雷戦車」というのも持っていて、これは道が描かれた大きな紙の下に、平たく丸い磁石を隠すんです。そしてその上を戦車が通ると磁石がくっつき、砲塔が「パチン!」と飛ぶ(笑) そのギミックがとにかく面白くて、戦車が動いていくのを「どこに地雷があるんだろう」って、ドキドキしながら見てましたね。
当時のラジコンのおもちゃは高級品ですから貧乏だった私は当然持っていません。有線でコントールするタイプにも手が出ませんでした(笑) 唯一持っていたのが小学一年のクリスマスに買ってもらったロボットを有線で操縦するものです。ただ前進するだけ(それも速度が遅い) でしたが、頭部が「禁断の惑星」に出てきたロビーのように透明のドーム型でメカの部分が見えるようになっていて回転するのですね。
それだけで嬉しくてずっと長い年月を大切にしてましたが、いつの間にか遊ばなくなって押し入れに放置の状態が続きました。それが6年になった時、クラスでお気に入りのおもちゃを見せ合う事になり、そのロボットを思い出して学校へ持って行きました。
展示するだけでなく動かしてみる事になったのですが、遊ばなくなって数年経っているので動くかなぁと不安でした。電池も入れ替えていないし。しかし操縦器のボタンを押すと動いたんですよ♪ この時は感動しましたね(笑) 現在はラジコンゴジラ(初代とビオゴジ)とモスラの幼虫を持っていますが、これは!もうプラモデルではありませんね♪
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