昭和35年(1960) パーソナルテレビ
テレビは一家一台から、一人一台のパーソナル時代に。
技術の進展が持って外出できる、小型テレビを実現させた。
僕(秋本治) の小学校時代にモノクロテレビ、高校生時代にカラーテレビがやって来た我が家ですが、その間の中学生時代に、個人用の小型テレビを買ってもらったことがあるんです。今なら一人一台は当たり前ですが、家族全員でテレビを囲んでいた当時に自分専用のものをせがんだんだんですから、なんとも贅沢な話です(笑)
ましてや僕は一人っ子なのに、それでも自分の部屋で好きな番組が見たかった。それには時代の流れもあって、1960年代に入るとソニーの「マイクロテレビ」とか、持ち歩ける小型テレビが発売されるようになりました。もちろんモノクロですけど一人一台のパーソナルな需要にも、企業が目を向け始めた時期だと思うんです。技術的な進歩で、それまで家具調度品のように扱われていたテレビが、どんどん小さくなっていkましたからね。
僕のも確かそんな小型テレビで、自分の部屋に専用のテレビが来るというのは、家に来た時とはちょっと違った感動がありました。それはやっぱりみんなで「ワーッ」と見るものだったテレビを、一人で独占できたからだと思うんです。もう嬉しくて、ごろりと横になったりしながら、テレビを横に倒して見たりするわけですね(笑)
そんなたわいもないことに妙にジーンとしたりしたというのも、半分大人になりかけた時だったからなのかもしれませんけど。
やはり秋本治さんの家はかなり裕福だったようで、昭和30年代半ばで子供に専用の小型テレビを買うとは・・・私の家はモノクロテレビさえ買えなかったのに(笑) 自分の部屋に2台目の小型テレビを置けたのは20代半ばでした。皆さんが自分専用のテレビを買ったのはいつ?
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