今年の全国新酒鑑評会(酒類総合研究所などが主催) で高知県から出品した12点のうち8点が金賞に選ばれ、都道府県別の金賞率は全国1位の66.7%になりました。金賞を含めて10点が入賞で入賞率83.3%もトップ。高知県の酒造りのレベルの高さが証明されました♪
110回目の今年の鑑評会には2021年7月以降に造られた新酒826点が全国から出品されました。約20人の審査員が銘柄など伏せて利き酒で味や香りを評価。4月の予審で405点の入賞が決まり、このうち特に優秀な205点が5月の結審で金賞に選ばれました。
金賞が50%を超えたのは高知県のみ。全国1位は2000年以来の22年ぶり2回目で、入賞率1位は初の快挙となりました。金賞率2位は鳥取の50.0%、3位は秋田の48.1%、4位福島37.8%、5位は島根37.5%と続きます。
過去10年間での通算成績で見ると、1位は宮城の58.7%、2位の福島が50.9%に続く全国3位に47.8%で高知が入っています。4位は秋田の45.9%と東北の酒どころが上位を占めるなか、西日本では出品数も金賞率も高い高知の存在が際立っています。
背景にあるのは他県から「高知方式」と呼ばれ参考にもされている各蔵元の連携と県工技センターの技術の支援と言う事です。センターの酒類担当者は酒造りシーズンに入ると毎週、県内18蔵を巡回。もろみや麹(こうじ) 、原材料を持ち帰って成分を分析し、結果は一覧にして全蔵元にフィードバックしています。
こうした情報共有が全体のレベルアップに繋がっていると言うのが蔵元側の一致した見方で、成功事例や失敗事例など多くの事を短期間に学べ、お互いに切磋琢磨できるのですね。今年の出品酒の成分を調べると、より香りが高く、味のきれいな吟醸酒に仕上がっていたそうです。
組合の竹村昭彦理事長(司牡丹社長) は「金賞率1位は技術力を客観的に示せる。地域の食と合わせ酒文化を発信すれば、県外・海外から高知に人を呼ぶ武器になる」と意気込んでいます。今月、東京で開かれる全国日本酒フェアでも積極的なPRを計画しています。
金賞を受賞した県内の銘柄と製造場は下記の通りです。
美丈夫 浜川商店
土佐鶴 土佐鶴酒造北大野工場千寿蔵
土佐鶴 土佐鶴酒造北大野工場天平蔵
南 南酒造場
文佳人 アリサワ
司牡丹 司牡丹酒造第一製造場
司牡丹 司牡丹酒造第二製造場
純平 西岡酒造店
全国新酒鑑評会の金賞率ランク上位 2022年
県名 出品数 金賞 金賞率(%)
1.高知 12 8 66.7
2.鳥取 4 2 50.0
3.秋田 27 13 48.1
4.福島 45 17 37.8
5.島根 16 6 37.5
6.栃木 22 8 36.4
6.青森 11 4 36.4
8.埼玉 17 6 35.3
8.三重 17 6 35.3
10.兵庫 39 13 33.3
10.茨城 21 7 33.3
10.東京 6 2 33.3
ジーナさん、ベベさん、高知のお酒を飲みたくなりましたか?(笑)