どんなに評価の高い名作でも白黒映画だと敬遠する若い世代は少なくないそうですが勿体ないですね。黒澤明の名作「用心棒」をカラーで見ました。これなら飛びつく?(笑)
分かれ道に立つと落ちていた棒切れを放り投げ、地面に落ちて示した方角へ気ままに進む
小さな宿場町にやって来た三十郎。二組のやくざが対立して無法地帯となっている
小心者の番太(ばんた)は東宝の名ちょい役、沢村いき雄。三十郎にどっちの組につくかと聞く
居酒屋のおやじから町の状況を聞いて、面白そうだと居座る事にする
左は黒澤作品常連の脇役で棺桶屋の渡辺篤。右の居酒屋のおやじはテレビ版の初代「水戸黄門」を演じた東野英治郎
双方のやくざどもが監視する中、強さを見せつけ存在をアピールして仕掛ける
「水戸黄門」で風車の弥七を演じた中谷一郎。左端はジェリー藤尾。一瞬で斬られる
対立する片方のやくざの親分は昭和20年代に主役級、30年代から脇に回って活躍した大物俳優で「透明人間」に主演した河津清三郎
中央は「仮面ライダー」の死神博士、天本英世。右が「マグマ大使」のアースを演じた清水元
初期の黒澤作品で主演もある藤田進は、用心棒として雇われ大口を叩きながら喧嘩の本番となるとこそこそ逃げだす。三十郎と眼が合うとニッコリ笑う可愛さ
「必殺仕事人」シリーズなどの大女優山田五十鈴は女郎宿を営む業突く張りの女を演じる
もう一方のやくざの親分は善玉も悪役もこなす性格俳優の山茶花究。でかいのは元力士の羅生門綱五郎で203センチもある
二組のやくざをけしかけて抗争を激化させ高みの見物を決め込む三十郎
左は石坂浩二版「金田一耕助」シリーズの「よし、わかった!」の警部役が人気となった加藤武。右はテレビ版の二代目「水戸黄門」の西村晃
司葉子は夫の借金のかたにやくざの妾になった女。隣は黒澤作品の脇役の常連で「スター・ウォーズ」のR2‐D2の元ネタとなった藤原釜足
中央はいつも屈折した役柄で光る「ガス人間第一号」などの土屋嘉男。司葉子の夫役で罠にはまって女房を取られるが、三十郎が女房子供と一緒に逃がす。
仲代達矢は拳銃使いで頭も切れるニヒルな悪党。三十郎が女を逃がしたのを見破る。中は抜けている男を好演の加東大介。「七人の侍」で生き残った侍の一人を演じた
ボコボコにされて窮地に立った三十郎だが、女の居所を吐くまでは殺されない
居酒屋のおやじに助けられて何とか脱出した三十郎は町外れのお堂で回復を待つ
中央は「モスラ対ゴジラ」でモスラの卵を122万4560円で売った網元役の谷晃
三十郎の逃亡を手助けした事がばれて痛めつけられたおやじを救いに三十郎が姿を現す
抗争に勝ったやくざの一味との最後の闘い
じりじりと間合いを詰めていく
三十郎は刀の他に出刃包丁を懐に。これが役に立つ
一瞬のうちに10人を斬る三十郎の強さを三船敏郎が豪快に演じる
最後の一人になって悲鳴を上げ、三十郎が見逃したのは百姓の息子役の夏木陽介。まだ若手俳優の一人でしたが4年後にテレビの「青春とはなんだ」で大ブレイクする
死を自覚しながらも最後まで三十郎を殺そうとする仲代達矢は一気に大物スターの座へ
町の大掃除が終わった三十郎は飄々と去っていく
続編の「椿三十郎」でも共演の三船敏郎と仲代達矢。ラストの映画史に残る決闘シーンもカラーで♬
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